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地中におけるコンクリート塊、陶器片、煉瓦造り構造物等の存在を瑕疵と認め643万5000円の賠償義務を認めた事例

以下の事例のように、土地の売買契約締結後に、地中に、陶磁器くず、窯跡及び建物基礎などの地中埋設物が存在することが判明した場合は、買主は、売主に対し、多額の損害賠償請求をすることができる可能性があります。

なお、買主は、瑕疵の存在を理由として土地の売主の瑕疵担保責任を追求する場合、以下の期間制限に服することになりますのでご注意ください。

  • ① 土地の引渡しから10年(ただし商行為の場合は5年)で時効にかかります。
  • ② 商人間の売買では、買主は、土地引渡し後6か月以内に瑕疵の原因となる土壌汚染や地中埋設物を発見し、売主に通知する必要があります。
  • ③ 土壌汚染や地中埋設物の発見から1年以内に損害賠償請求をする必要があります。
裁判例 名古屋地判平成17年8月26日判時1928号98頁
事案の概要 Aは、Bより土地を8000万3960円で購入した。その後、同土地に、陶磁器くず、窯跡及び建物基礎等の地中埋設物が存在していることが判明した。Aは、BやBの前所有者に対し、瑕疵担保責任に基づき除去費用等2310万円の損害等の賠償を求めた。
判決の概要 土地にコンクリート塊、陶器片、製陶窯の一部又は本体、煙道と思われる煉瓦造り構造物などの産業廃棄物が埋設されていることは、土地の瑕疵にあたるとして、Bに撤去費用643万5000円の賠償義務を認めた。
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