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鉛及び六価クロムを含む皮革等の燃え殻の存在に関する説明義務を否定した事例

説明義務は、契約締結の過程において、売主となろうとする者が、買主となろうとする者に対して負担する義務です。
以下の事例では、売主の前主が、地中に皮革等の燃え殻を埋設していたのですが、このような場合でも、売主であるBは、前主から土地の利用状況を聴取して、これを買主に説明したり、皮革を加工する仕事がされていた旨を説明する義務はないと判断されました。
このように、売買目的土地に地中埋設物や土壌汚染が含まれていたとしても、無条件に土地の売主にこれらについて説明義務が課されるわけではありません。

裁判例 東京地判平成22年 6月29日ウエストロー・ジャパン
事案の概要 Aは、住宅を建築する目的で、Bより土地を購入した。その後、Aは、住化分析センターに土壌調査を依頼したところ、環境基準を超える鉛250mg/kgが検出された。さらにAは、業者に依頼して埋設物の有無を確認したところ、皮革等の燃え殻が多数埋設されていた。皮革の燃え殻からは、15.3ppmの六価クロムが検出された。
判決の概要 環境基準を超える鉛や六価クロムを含む皮革の燃え殻が埋設されている以上、土地の交換価値が低下するのは明らかであるから、健康被害を生じるおそれの有無にかかわらず、瑕疵があるというべきであると判断し、Bに、鉛や皮革等の燃え殻の除去費用200万円の賠償義務を認めた。もっとも、全面的な土壌改良工事の必要性は認められないとして、同工事に要する費用の賠償義務までは認められなかった。 他方、Bは、本件土地に皮革等の燃え殻等が埋設されていることを認識していたとはいえないとして、説明義務違反は認めなかった。
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