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購入した土地を利用することなくすぐに転売したところ、転売先から土壌汚染・地中埋設物の除去費用の請求を受けました。今後どのように交渉を進めればいいでしょうか。

土地から発見された土壌汚染・地中埋設物が隠れた瑕疵にあたると思われるような場合には、所定の期間制限内に元所有者に対する損害賠償請求ができるように準備を進める必要があります。

解説

購入した土地を利用することなくすぐに転売したのですから、転売後に土壌汚染・地中埋設物が発見されたとしても、それは元所有者から土地を購入した時点から存在していたと考えられます。もっとも、このような場合にも、これらの土壌汚染・地中埋設物が土地の隠れた瑕疵であると判断されれば、転売先に対して責任を負うのは第一次的には直接の売主である転売人です。

この際に転売人にとって極めて重要となるのは、もし土壌汚染・地中埋設物が隠れた瑕疵にあたると思われるような場合には、所定の期間制限内に元所有者に対する損害賠償請求ができるように準備を進めておくことです。そうしないと、最悪の場合、転売人としては、転売先に対しては損害賠償請求に応じなければならないにもかかわらず、根本の原因を作った元所有者には何の請求もできないという可能性も想定されます。また、裁判所は、土地の売買において、買主が転売先に対して瑕疵担保責任に基づく損害賠償債務を負担するか否かにかかわらず、売主は買主に対して瑕疵担保責任を負担すると判断する傾向にあります(東京地判平成21年2月6日判タ1312号274頁)ので、転売先が期間制限を怠り売買契約書の内容から転売人に損害賠償請求できないような事案、つまり転売人が浄化費用・除去費用を一切負担しない場合であったとしても、転売人が元所有者に対して浄化費用・除去費用相当額を請求することができる場合もあるのです。

そこで、以下、転売先から請求を受けた後、転売人がどのように交渉を進めるべきかについて解説いたします。

まず、転売先からの請求の根拠を精査する必要があります。

具体的には調査報告書の開示を受け、調査報告書の内容から、いかなる土壌汚染・地中埋設物がどの程度の範囲や濃度、数量発見されているのかを調べ、土地の瑕疵にあたるかどうかを検討することになります。

土地の瑕疵にあたるのかどうかについては、法令の規制基準値があるような物質であれば同規制基準値を超えているかどうか、また、そのような規制基準値がない場合には、土地の外見から予測できないような過分の費用が発生するような異物であるかどうか等の事情によって判断されます。

瑕疵に該当する可能性があると考えられるような場合には元所有者に対しても責任追及する必要がありますので、直ちに売買契約書の内容を確認する等して元所有者の瑕疵担保責任の期間制限内であるかどうかを確認してください。

売買契約書に特約が規定されていない限り、買主は、瑕疵の存在を理由として土地の売主の瑕疵担保責任を追求する場合、以下の期間制限に服することになります。

  • ① 土地の引渡しから10年(ただし商行為の場合は5年)で時効にかかります。
  • ② 商人間の売買では、買主は、土地引渡し後6か月以内に瑕疵の原因となる土壌汚染や地中埋設物を発見し、売主に通知する必要があります。
  • ③ 土壌汚染や地中埋設物の発見から1年以内に損害賠償請求をする必要があります。

上記の期間制限内であることが確認された場合は、速やかに元所有者に対して、瑕疵の原因となる土壌汚染や地中埋設物を発見したことを通知する等して上記①~③の期間制限を遵守するようにしてください。

なお、仮に上記の期間制限を経過してしまっていたような場合には、最悪の場合、転売先からの損害賠償請求に応じなければならないにもかかわらず、根本の原因を作った元所有者には何の請求もできないという可能性も想定されます。

しかし、このような場合であっても、買主としては、売主の説明義務違反や浄化義務違反・除去義務違反を主張して除去費用の賠償を求めることができる場合がありますので、簡単にあきらめるのではなく、早期に専門家のアドバイスを受ける等、十分な検討を行うことをおすすめいたします。

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