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購入した土地に土壌汚染・地中埋設物があることが発覚してから売主に何も請求しないまま1年を経過してしまいました。もはや売主に除去費用を請求することはできませんか。

売主の瑕疵担保責任に基づいて除去費用を請求することはできない可能性が高いです。もっとも、買主としては、売主の説明義務違反や浄化義務違反・除去義務違反を主張して除去費用の賠償を求めることができる場合があります。

解説

買主は、瑕疵の存在を理由として土地の売主の瑕疵担保責任を追求する場合、以下の期間制限に服することになります。

  • ① 土地の引渡しから10年(ただし商行為の場合は5年)で時効にかかります。
  • ② 商人間の売買では、買主は、土地引渡し後6か月以内に瑕疵の原因となる土壌汚染や地中埋設物を発見し、売主に通知する必要があります。
  • ③ 土壌汚染や地中埋設物の発見から1年以内に損害賠償請求をする必要があります。

このうち、③の期間制限のことを除斥期間といいます。除斥期間内に権利行使をしないと権利は消滅することになります。時効の場合、期間内に裁判上の権利行使をしなければなりませんが、除斥期間の場合には、期間内に裁判外で権利行使すれば、売買の目的物の引き渡しを受けたときから進行する時効期間の満了によって請求権が消滅するまでの間、瑕疵担保責任を追及できることになります。

具体的には、瑕疵担保による損害賠償請求権を保存するには、除斥期間内に、売主の担保責任を問う意思を裁判外で明確に告げることをもって足ります(最判平成4年10月20日民集46巻7号1129頁)。

そして、売主の担保責任を問う意思を裁判外で明確に告げたとして損害賠償請求権の保全が認められるためには、瑕疵担保に基づく損害賠償請求権の発生原因となる瑕疵の内容を明確にして損害賠償請求権を特定するとともに、請求する損害額を算定根拠とともに明示する等の方法により、損害賠償請求を明確にする必要があるといわれています(最判平成4年10月20日民集46巻7号1129頁)。

本件では、買主は除斥期間内に売主に何の請求もしていませんので、除斥期間の経過により瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権は消滅している可能性が高いと考えられます。

もっとも、裁判所は、売主が土地引渡し前に地中に地中埋設物が埋まっている可能性があることを予測し得た場合等、売主が除斥期間の経過を主張するのが信義にもとるような特殊な場合には、除斥期間を経過した場合であっても瑕疵担保責任に基づく買主の請求を認める場合があります(さいたま地判平成22年7月23日裁判所ウェブサイト)。

また、除斥期間の経過によって売主の瑕疵担保責任を追及できない場合には、買主としては、売主の説明義務違反や浄化義務違反・除去義務違反を主張して除去費用の賠償を求めることができる場合があります。

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