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地中における鉛の存在について、契約締結当時の基準に基づき瑕疵該当性を否定した事例

有害物質が一定量を超えると、飛散や引用を通じて人体に摂取され、人の生命・健康を損なう危険が生じます。有害物質の含有量が、危険がないと認められる限度を超える場合には、当該有害物質の存在が土地の瑕疵に該当する可能性が高まります。

そして、一般に、法令の規制基準値を超える含有量が検出された場合には、その程度の如何を問わず、汚染土により人が被害を受ける蓋然性があり、瑕疵に該当するものとされております(東京地判平成18年9月5日判タ1248号230頁等)。

そして、以下の事例を前提とすれば、法令の規制基準値を超えるかどうかは、売買契約締結時を基準として判断されますので、仮に、売買契約締結後に、その時点における法令の規制基準値を超える有害物質の存在が判明したとしても、売買契約締結当時の法令の規制基準値を下回る値であった場合には、瑕疵に当たらないと判断される可能性が高いと思われます。

裁判例 大阪高判平成25年7月12日判時2200号70頁
事案の概要 訴外会社がBから買い受けた土地に大量の産業廃棄物が埋められ、一部土壌が鉛で汚染されていたことは、売買契約の隠れた瑕疵にあたるなどとして、訴外会社の地位を承継したAが、Bに対し、選択的に、瑕疵担保責任、債務不履行責任及び不法行為責任に基づき、損害の賠償を求めた。
判決の概要 本件土地において発見された「鉛及びその化合物」の含有量は、280mg/kgであって、平成14年5月29日に成立し、平成15年2月15日に施行された土壌汚染対策法における含有量基準を上回っていたが、本件土地の売買契約が締結された平成2年3月26日当時は、環境庁が公共用地として転換される国有地について定めた暫定対策指針において、対策を要する汚染土壌の判定基準とされたのは、鉛及びその化合物につき、乾土1kgにつき600mgであり、本件土地から検出された鉛の含有量はこれを大幅に下回っていた。裁判所は、この点を考慮し、鉛による土壌汚染は土地の瑕疵とは認められないと判断した。なお、大量の産業廃棄物の存在については土地の瑕疵と認め、Aが自ら同廃棄物を埋設した事実を知りながらその点を何ら告知・説明することなく同廃棄物の存在を前提としない代金額で本件土地を売却した点を捉えて不法行為が成立すると認定し、1億9440万8000円の賠償義務を認めた。
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